マレーシアの大学ではいわゆる大卒資格を取得する「バチェラー」コースだけでなく、「ディプロマ」や大学進学準備コースである「ファウンデーション」など様々なコースが開講されています。
大学進学を目的としている場合、バチェラーコースやファウンデーションコースを選ぶ学生がほとんどだと思いますが、実はディプロマコースには多くのメリットがあります。
この記事ではマレーシアのディプロマのメリットやバチェラーとの違い、コースの探し方などについて解説します。
この記事でわかること
マレーシアのディプロマの詳細
ディプロマとバチェラーの違い
ディプロマのメリット
ディプロマコースの探し方
この記事がおすすめの人
マレーシアへの留学を考えている人
大学の入学要件が足りない人
高校卒業後にやりたいことがはっきり決まっている人
マレーシアにおけるディプロマ資格とは?
マレーシアにおいてディプロマとは、実社会で使うことができる実践的な技能と知識が身についていることを証明する資格です。
ディプロマを取得するコースは、知識や理論よりも、
日本ではこういった職能系のコースは専門学校や職業訓練校で提供されていますが、マレーシアの場合、私立カレッジや職業訓練校などに加えて、大学でもディプロマ取得コースが開講されています。
マレーシアにおけるディプロマとバチェラーの違い
「ディプロマ」と、いわゆる大卒資格に当たる「バチェラー」には多くの違いがあります。
まず、バチェラーコースのカリキュラムの内容はレポートやリサーチによる知識や理論中心の学習であるのに対し、ディプロマは実技中心の実践的な学習になります。
また、バチェラーディグリーの場合はダブルメジャーやダブルディグリーといった複数の専攻にわたるコースを選択することもできますが、ディプロマコースでは基本的に単一の専攻を学習します。
そして、それぞれの資格を得るために必要な期間や単位数も、バチェラーは3年間で120単位、ディプロマは2年間で90単位といった違いもあります。
ディプロマとバチェラーの資格レベル
マレーシアでは資格管理機構(MQA)により高等教育機関で取得できる資格について以下のようなレベル分けをしています。
MQAによると、マレーシアのディプロマは「レベル4」の資格、バチェラーは「レベル6」の資格となっています。
ディプロマは職能系では上位の資格になるものの、資格レベル全体として見た場合には、アカデミック系の資格であるバチェラーの方が上位資格になるということになります。
Malaysian Qualifications Framework 2nd Edition(MQA)
参考:Advanced Diploma(アドバンスドディプロマ)について
ディプロマの一つ上の資格である「Advanced Diploma(アドバンスドディプロマ)」は、ディプロマと同様に実践的な内容を学ぶだけでなく、より高い責任と管理能力が必要となるポジションに対応できる能力が身についていることを証明する資格です。
「アドバンスドディプロマ」はディプロマを取得していることが前提となっており、1年間のコースで40単位の取得が基本になります。
ディプロマとバチェラーの違いまとめ
ここまでに解説したバチェラーとディプロマの違いをまとめると、以下のようになります。
バチェラー
- 資格レベル6
- リサーチやレポート中心の学習
- フルタイムで最低3年間
- 最低120単位
- ダブルメジャーやダブルディグリーなど、複数専攻のコースもある
- 大学で開講
ディプロマ
- 資格レベル4
- 実用スキル中心の学習
- フルタイムで最低2年間
- 最低90単位
- 単一の専攻を重点的に学ぶ
- 私立カレッジ・職業訓練校・大学で開講
資格レベル、カリキュラム、単位数などなど異なる部分がたくさんあるね
マレーシアのディプロマコースで学ぶメリット
ディプロマはバチェラーよりも資格レベルは低くはなるのですが、実は数多くのメリットがあります。
入学要件が緩い
ディプロマコースは、バチェラーコースに比べると入学に必要な要件が低いです。
特に英語力の証明として必要になるIELTSについてはバチェラーの場合は最低5.0求められるのに対し、ディプロマの場合は4.0以上となっています。
(参考:Programme standards:Language(MQA))
また、成績要件もGPA2.0程度の場合がほとんどなので、バチェラーコースよりも選べるコースの数が増えます。
学費が安い
ディプロマコースはバチェラーコースに比べると学費が安い傾向にあります。
例えばHELP大学のInformation Technologyコースの場合、バチェラーコースの学費は60,900MYR(約180万円)かかるのに対し、ディプロマコースでは35,450MYR(106万円)と、6割程度の学費で賄うことができます。
Diploma in Information Technology | Bachelor of Information Technology (Hons) |
---|---|
35,450MYR (106万円) | 60,900MYR (約180万円) |
Find a program(ヘルプ大学)より
取得にかかる期間が短い
バチェラーコースの場合最低3年間の履修が必要になりますが、ディプロマの最低履修期間は2年間となっています。
バチェラーコースに比べると学費だけでなく、生活費にかかる費用も2年間分ですみ、早く働き始めることもできますね。
バチェラーコースに編入ができる
ディプロマ資格は、バチェラーコースのカリキュラムの1年目と同等レベルとされています。
そのためディプロマ取得後「アドバンスドスタンディング」などのシステムを利用して、バチェラーコースの2〜3年次に編入することも可能です。
なお、以下はヘルプ大学のInformation Technologyコースの例になりますが、ディプロマ取得後にオーストラリアのクイーンズランド大学やシドニー工科大学などへの編入も可能です。
ディプロマからバチェラーコースへの編入は、世界ランキング上位の大学への編入も可能であるなど、とてもメリットが多いです。
アドバンスドスタンディングを利用しての「ディプロマ」から学士課程への編入については以下の記事で詳細を解説しているので、ぜひ参考にしてください。
マレーシアのディプロマコースの探し方
メリットの多いマレーシアのディプロマコースへの進学ですが、残念ながら日本語で手に入る情報は限定的です。
興味があるカレッジや大学のコースをひとつひとつ公式サイトなどで探しても良いのですが、これはなかなか時間がかかる作業になります。
一方、英語サイトにはなりますが、マレーシアの高等教育省が提供しているDiscover Education Malaysiaにはディプロマコースが多数登録されています。
興味がある分野や授業で使われる言語、学校があるエリアなども検索条件として探すことができるので、ぜひ利用してみてください。
なお、高等教育機関の検索方法は以下の記事にまとめてあるので、操作方法がわからない場合はぜひ参考にしてください。
また、コースのアクレディテーション(認可)やディプロマコースを提供している教育機関の質などはそれぞれ「MQR」、「SETARA」、「MyQuest」で調べることができるので、興味がある教育機関については確認しておくことをおすすめします。
まとめ
ディプロマコースは特定の分野における実技中心のカリキュラムになるため、やりたいことがはっきりしていない場合や、医薬や法務などのアカデミックな分野に進みたい場合は不向きです。
一方、やりたいことがはっきりしている場合や早く社会に出たい場合、または高校卒業時に大学の入学要件が満たせていない場合などには良い選択肢になります。
日本からの留学生でディプロマコースを選択する学生はまだまだ少ないですが、ぜひ進路の選択肢の一つとして検討してみてください。
なお、ディプロマコース関連の情報は日本語で手に入りづらい状況にあるので、もし興味を持った場合は以下の留学エージェントで無料カウンセリングを受けてみても良いかもしれません。
なお、留学エージェントは相性や得意分野があるので、いくつか相談して相性が良さそうなところを選ぶことをおすすめします。
以下はカウンセリングが無料のエージェントになるのでよろしければお役立てください。
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