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マレーシアの国公立大学の特徴と一覧

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この記事ではマレーシアの国公立大学の特徴や学費について解説しています。

マレーシアには国公立大学が20校あります。

この記事では、マレーシアの国公立大学の一覧や特徴、学費、留学生の受け入れ状況などについて解説します。

マレーシアの大学への留学に興味がある人や、安く留学できる大学を探している人はぜひ参考にしてください。

この記事でわかることとおすすめの人

この記事でわかること

マレーシアの国公立大学の特徴

マーレシアの国公立大学一覧

国公立大学ごとの概要

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マレーシアの大学に留学したい人

マレーシアの国公立大学に興味がある人

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マレーシアの国公立大学について

大学のタイプ

マレーシアには国公立大学が20校あり、大きく分けて研究型、特化型、総合型の3つに分類されています。

各大学はそれぞれ特徴があり、研究型大学では研究、特化型大学では教育や工学など特定の分野に注力、総合型大学では幅広い分野にわたる教育を行っています。

研究型大学

研究や学術的な内容に重点

・研究型大学5校 = マレーシアトップ5大学
・研究補助金を政府から重点的に受けている
・大学院にも多くの学生が在籍
・知識集約型経済の発展への寄与を目指す

特化型大学

技術、教育、管理・マネジメント、国防など、特定の分野に重点

・特化型大学は全部で11校
・特定の分野においてトップクラスの指導
・大学院にも多くの学生が在籍

総合型大学

人文科学、工学、農学など幅広い分野が対象

・全部で4校
・大学院よりも学士課程である学部に重点

特徴

マレーシアの国公立大学は、生徒だけでなく教師やスタッフも圧倒的にマレー系が多いです。

多くの大学でマレーシアの発展に貢献できる人材の育成を教育目標として掲げており、学問だけでなく、マレーシア人を教育するための機関であることが感じ取れる場面が多々あります。

例を挙げると、学生寮では教育的な指導や寮単位の生徒会のような活動があり、学内での服装にも規定があります。

マラヤ大学の服装規定
マラヤ大学の服装規定の例

入学式などのセレモニーでは学生、スタッフ共に愛国心や大学愛があることが強く感じられ、全体的に、マレーシア国民が大多数を占めているからこそといった雰囲気があります。

コースについて

マレーシアの国公立大学は英語で実施されているコースが数多く提供されており、特に研究型の大学ではその傾向が顕著です。

また、得意分野がはっきりしている大学が多いためコースの選択肢が幅広く、特にニッチな分野では私大では学べず、国公立大学一択になる専攻もあります。

医歯薬系や一部の専攻を除くと卒業までに3〜4年間かかり、最終学年次にはインターンが組み込まれていることが一般的です。

キャンパスの設備や規模

マレーシアの国公立大学は、私大や海外大学の分校などと比較すると圧倒的に規模が大きいです。

まず施設面においては、図書館や研究、運動場といった一般的な大学の施設はもちろんですが、ゴルフ場、ゴーカート場、水族館、牛、馬、鹿、ダチョウ牧場、トレッキングコースなどが設置されている大学もあります。

UUMの施設の例
UUMの施設の例

敷地そのものが広大な大学も多く、キャンパス内の移動は大学の巡回バスやセグウェイ、時にはGrabを使うこともあります。

また、ひとつひとつのキャンパスはそれほど広くなくても、国内に13個キャンパスがある大学など、その規模感は圧倒的です。

学費

マレーシアの場合、国公立大学でも大学や専攻によって学費が異なります。

傾向としていわゆるランキングが上位の大学は学費が高く、下位の大学は学費が安いです。

参考までに、ランキング上位の研究型大学の場合、卒業までにかかる学費は200万円〜300万円と日本の国公立大学と同じような金額ですが、それ以外の大学は卒業までにかかる学費の合計が60万円〜180万円程度と破格です。

ちなみに、総合ランキングでは491位のウタラマレーシア大学や1,000位以下のサバ大学などは、専攻別のランキングになると世界トップ100〜150に入るコースもあり、コスパの良さが感じられます。

留学生は受け入れている?

マラ工科大学では留学生は修士課程のみに限定していますが、ほとんどの大学では学部課程でも留学生を受け入れています。

マレーシアは国策として留学生の受け入れを行っていることもあり、特に研究型の大学では、大学院に在籍する学生のうち半数以上が留学生という大学もあります。

政府の方針で学部課程の留学生の割合は15%までと定められているのですが、15%というのは結構なボリュームで、特に学生数が多いマラヤ大学では学部課程の正規留学生だけでも1,570人という、非常に多くの留学生が在籍しています。(2024年12月時点)

ちなみに在籍している留学生の割合が15%というのは決して少なくはなく、他国にはこれよりも少ない大学も多数あります。

各国の留学生の数

また、序列上位の大学を中心に世界各国の大学と協定を結んでおり、正規留学の学生に加えて期間限定の交換留学生も多数在籍しています。

マラヤ大学の交換留学生の数の例
交換留学生数の例(マラヤ大学)

マレーシアの国公立大学の一覧と各大学の特徴

以下は、マレーシアの国公立大学の一覧になります。

大きく分けると研究型、特化型、総合型という分類になり、各大学ごとの特徴は後述します。

大学名 タイプ
マラヤ大学
(University of Malaya)
研究型
マレーシア国民大学
(Universiti Kebangsaan Malaysia )
研究型
マレーシアサインズ大学
(Universiti Sains Malaysia)
研究型
マレーシアプトラ大学
(Universiti Putra Malaysia)
研究型
マレーシア工科大学
(Universiti Teknologi Malaysia)
研究型
ウタラマレーシア大学
(Universiti Utara Malaysia)
特化型
スルタン・イドリス教育大学
(Universiti Pendidikan Sultan Idris)
特化型
タン・フセイン・オン・マレーシア大学
(Universiti Tun Hussein Onn Malaysia)
特化型
マレーシア技術大学マラッカ校
(Universiti Teknikal Malaysia Melaka)
特化型
マレーシアプルリス大学
(Universiti Malaysia Perlis)
特化型
マレーシアトレンガヌ大学
(Universiti Malaysia Terengganu)
特化型
マレーシアパハン大学
(Universiti Malaysia Pahang)
特化型
マレーシア・イスラム科学大学
(Universiti Sains Islam Malaysia)
特化型
スルタンザイナルアビディン大学
(Universiti Sultan Zainal Abidin)
特化型
マレーシア・クランタン大学
(Universiti Malaysia Kelantan)
特化型
マレーシア国立防衛大学
(Universiti Pertahanan Nasional Malaysia)
特化型
マラ工科大学
(Universiti Teknologi MARA)
総合型
マレーシア国際イスラム大学
(Universiti Islam Antarabangsa Malaysia)
総合型
マレーシアサバ大学
(Universiti Malaysia Sabah)
総合型
マレーシアサラワク大学
(Universiti Malaysia Sarawak)
総合型

研究型大学

マラヤ大学(University of Malaya)

メインキャンパス

クアラルンプール

卒業までにかかる標準的な学費

200万円〜300万円

QSランキング

58位

120年の歴史を持つマレーシアトップの大学。卒業生にはマレーシアの首相経験者が5人(歴代首相の約半数)、シンガポールの元大統領、オリンピック選手がいるなど、優秀な人材を多数輩出。医療系の大学を起源とし、マレーシア最大かつ最古の教育病院を擁する。敷地内には博物館や国家遺産に指定された建物もある。

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マレーシア国民大学(Universiti Kebangsaan Malaysia

メインキャンパス

クアラルンプール

卒業までにかかる標準的な学費

260万円

QSランキング

126位

マレー語で学ぶ大学を求める声に応えて、マレーシアで三番目に設立された。マレー語やマレーシアの文化を重視。大学の使命としてマレー語を促進し、国民文化に根ざした知識を国際化する学習拠点となることを掲げ、アッラーへの信仰と建設的な知識の統合といった内容が理念に含まれる。

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マレーシアサインズ大学(Universiti Sains Malaysia

メインキャンパス

ペナン

卒業までにかかる標準的な学費)

180万円〜260万円

QSランキング

134位

科学大学という名称だが、出願者数が最も多いのは経済学部。学部ではなくスクール制となっているため、学部を超えた分野を横断的に学べる。マレーシア初のAPEX大学。Times社のSDGs評価ランキング世界14位。キャンパスは6つありメインキャンパスはリゾート地として有名なペナン島。

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マレーシアプトラ大学(Universiti Putra Malaysia

メインキャンパス

セランゴール

卒業までにかかる標準的な学費

200万円〜270万円

QSランキング

134位

前身は農業学校。サラワク州に分校がある。農林系でニッチな専攻が多数ある一方、経済学部はマレーシア唯一のトリプルクラウンスクール。キャンパス内に馬牧場や鹿牧場があり、学部を問わず農学系の科目が必修単位。

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マレーシア工科大学(Universiti Teknologi Malaysia

メインキャンパス

ジョホール

卒業までにかかる標準的な学費

220万円〜280万円

QSランキング

153位

メインキャンパスはシンガポールのお隣、ジョホールバル。クアラルンプールキャンパスにはマレーシア日本国際工科院があり、日本人教員も多数。AIを含む魅力的な理工系コースが多数あるが、正規留学生は第1学年開始前の試験に落ちると、半年〜1年間の基礎コース受講が必須で卒業までに4年半〜5年かかるので注意が必要

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特化型大学

ウタラマレーシア大学(Universiti Utara Malaysia

メインキャンパス

シントク

卒業までにかかる標準的な学費

130万円

QSランキング

491位

経営分野に強く、会計分野はQSランキングで世界150位の評価を得ている。大学名を日本語に訳すとマレーシア北部大学。文字通りメインキャンパスはマレーシア北部のタイとの国境近くに位置する。広大で自然豊かなキャンパスは学外にも開放されており、ゴーカート場やダチョウ牧場、トレッキングコースもあり。

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スルタン・イドリス教育大学(Universiti Pendidikan Sultan Idris

メインキャンパス

ペラ

卒業までにかかる標準的な学費

120万円〜160万円

QSランキング

851-900位

教育分野に強い。前身はマレーシアで最初の教員養成校。卒業生には元副首相も。セランゴール州とペラ州の境界にある小さな町に位置。

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タン・フセイン・オン・マレーシア大学(Universiti Tun Hussein Onn Malaysia

メインキャンパス

ジョホール

卒業までにかかる標準的な学費

75万円〜90万円

QSランキング

1001-1200位

工学とテクノロジー分野重視。メインキャンパスはシンガポールのお隣のジョホールバルにある。モットーはWith Wisdom, We Explore(知恵をもって、私たちは探求する)。

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マレーシア技術大学マラッカ校(Universiti Teknikal Malaysia Melaka

メインキャンパス

マラッカ

卒業までにかかる標準的な学費

90万円〜120万円

QSランキング

1201-1400位

マレーシア初の公立工科大学。実践と応用を重視した学び。カリキュラムは産業界の専門家と共に策定され、業界のニーズに応えられる人材育成に力を入れている。ビジョンは、世界をリードする革新的で創造的な工科大学になること。

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マレーシアプルリス大学(Universiti Malaysia Perlis

メインキャンパス

プルリス

卒業までにかかる標準的な学費

60万円〜85万円

QSランキング

1001-1200位

ビジネス学部を除くと、すべて工学系学部のみの技術系大学。マレー半島西海岸の北部、タイとの国境付近のペルリスに位置する。実践を重視した学びで産業界との結びつきも強い。

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マレーシアトレンガヌ大学(Universiti Malaysia Terengganu

メインキャンパス

トレガンヌ

卒業までにかかる標準的な学費

90万円〜130万円

QSランキング

801-850位

前身はプトラ大学の水産・海洋科学センターとして実習や研究を行うための施設。海洋学、養殖学、海洋科学、海洋工学など水産・海洋系の学部が充実。2007年に独立した大学となる。マレーシア随一の白砂のビーチが広がるレダン島やペルヘンティアン島への玄関口であるトレンガヌ州に位置。

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マレーシアパハン大学(Universiti Malaysia Pahang

メインキャンパス

パハン

卒業までにかかる標準的な学費

290万円〜300万円

QSランキング

609位

電気電子工学部、機械・自動車工学技術学部、製造・メカトロニクス工学技術学部、コンピュータ科学部から構成される工学と技術を専門とする工科大学。通算7期(約24年)マレーシアの首相を務めたマハティール・モハマド首相時代の内閣によって設立。ドイツや中国の大学とのデュアルディグリコースも提供している。

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マレーシア・イスラム科学大学(Universiti Sains Islam Malaysia

メインキャンパス

ネグリスンビラン

卒業までにかかる標準的な学費

80万円〜110万円

QSランキング

1401+位

イスラム系の大学。イスラム研究を推進し、イスラム研究を国の主要教育分野に組み入れ、イスラム科学の世界的なセンターとなることを目指す。アラビア語の習得にも注力。

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スルタンザイナルアビディン大学(Universiti Sultan Zainal Abidin

メインキャンパス

トレガンヌ

卒業までにかかる標準的な学費

130万円〜180万円

QSランキング

1401+位

イスラム系の大学。イギリスのロンドン大学をモデルに設立された。キャンパスは複数あり、それぞれテクノロジー、医学、法学、会計学など独自の専門分野を持つ。

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マレーシア・クランタン大学(Universiti Malaysia Kelantan

メインキャンパス

クランタン

卒業までにかかる標準的な学費

60万円〜70万円

QSランキング

1201-1400位

2006年に設立されたマレーシアで最も新しい大学のひとつ。起業家精神とビジネス、革新的な技術、農業と天然資源科学が研究分野。留学生の獲得にも力を入れている。

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マレーシア国立防衛大学 (Universiti Pertahanan Nasional Malaysia

前身はマレーシア国防軍アカデミー。2006年に大学に昇格。学部生の3分の1以上が士官候補生。学生は学年ではなく2025年生、2024年生のように入学年度で呼ばれ、訓練期間は4~5年間。

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総合型大学

マラ工科大学(Universiti Teknologi MARA

メインキャンパス

セランゴール

卒業までにかかる標準的な学費

QSランキング

542位

前身はマレー系国民のための専門学校。本校と13の州立校からなるマレーシアで最大の国立大学群。旗艦校はシャー・アラムキャンパス。500以上のプログラムが英語で行われている。大学院のみ留学生を受け入れている。

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マレーシア国際イスラム大学 (Universiti Islam Antarabangsa Malaysia)

メインキャンパス

セランゴール

卒業までにかかる標準的な学費

180万円〜280万円

QSランキング

613位

パハン、クアラルンプール、ジョホールに2つずつ、合わせて6つのキャンパスと研究センターがある。学部生はウスラ(イスラムの学習グループのようなもの)への参加が義務付けられている。卒業生にはモルディブの副大統領や、シンガポール、ギニアなど他国の国会議員も含まれる。

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マレーシアサバ大学(Universiti Malaysia Sabah

メインキャンパス

サバ

卒業までにかかる標準的な学費

80万円〜160万円

QSランキング

1001-1200位

サバ州で最初の国立大学。美しい海と森に隣接しており、東南アジアで最も美しいキャンパスの1つと言われている。敷地内には水族館や博物館、海に続くジェッティーなども設置されている。石油工学分野はQSランキングでトップ100のレベル。専攻によって学費ばらつきがあり、エンジニアリング系や会計の専攻は学費が300万円近い。

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マレーシアサラワク大学(Universiti Malaysia Sarawak

メインキャンパス

サラワク

卒業までにかかる標準的な学費

120万円〜200万円

QSランキング

1001-1200位

サラワク州で最初の国立大学。10の学部、22の学科、6つの研究センター、8つのカレッジで構成される。

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まとめ

マレーシアの国公立大学は、マレーシア国内の富裕層が多い私立大学のような華やかさはありませんが、マレーシアらしさを感じられる環境です。

各大学それぞれ個性があり、熱帯雨林の生態系など日本では学べないような専攻を提供している大学もあります。

マレーシアの私大の学費は日本のそれとほとんど変わらなくなってしまいましたが、国公立大学の学費は日本の大学と比較してもまだまだ安いです。

日本人の場合、マレーシアの国公立大学に留学しているのは交換留学生が多いのですが、正規留学をしている学生も存在しています。

できるだけ安く留学できる大学を探している人は、ぜひ検討してみてください。

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