この記事は、
マレーシアの携帯事情や、携帯キャリアの選び方が知りたい!
といった人に向けた記事です。
マレーシアでは、海外ローミングで日本の通信会社をそのまま利用することもできますが、通信料金が高額です。
空港やショッピングモールなどではWifiも充実していますが、Grab等を使う際に公共Wifiまたは日本のキャリアのローミング頼りというのはかなり厳しいものがあります。
そのため、マレーシアに長期滞在する場合はマレーシア国内の通信キャリアの利用が現実的な選択肢となります。
この記事ではマレーシアの携帯事情や通信キャリアの詳細のほか、目的別のおすすめの選び方等を解説します。
この記事でわかること
マレーシアの携帯事情と携帯キャリアの詳細
目的別おすすめ携帯キャリア
この記事がおすすめの人
マレーシアに長期滞在する予定がある人
マレーシアでどの通信キャリアを選べば良いかわからない人
マレーシアの通信キャリアについて知りたい人
マレーシア国内の携帯キャリアを使う方法
マレーシアでは日本と同様、携帯通信キャリアのSIMカードを携帯やスマホに入れることで使えるようになります。
携帯キャリアのSIMは、空港、コンビニ、キャリアのショップなどで手にいれることができ、購入にはパスポートなどの身分証が必要です。
マレーシアの携帯キャリアの利用方式
マレーシアで携帯キャリアを使う場合、大きく分けて以下の二つの方式があります。
後払い方式の「Postpaid(ポストペイド)」
前払い方式の「Prepaid(プリペイド)」
「Prepaid(プリペイド)」と「Postpaid(ポストペイド)」はそれぞれ特徴があるので、以下に解説します。
プリペイドプランの特徴
プリペイド方式は、データや電話の使用料を前払いでチャージ(トップアップ)する方式です。
プリペイド方式では、契約期間の縛りや購入時のデポジットがなく、利用状況に合わせて毎月の利用料金が調節できるというメリットがあります。
上乗せできるプランやチャージの方法が多彩なため、わかりづらく感じる部分もあるのですが、基本は以下の形になります。
スターターSIMを入手
+
好きなプランまたはデータを追加
注意点として、プリペイド方式のSIMには有効期限があり、基本的に以下のような状態になるとSIMが無効になります。
データがチャージされていない
通信をしていない状態が一定期間続く
そのためプリペイド方式のSIMを継続して利用するためには、定期的にデータをチャージする必要があります。
プリペイドのメリット
契約期間に縛りがない
契約時のデポジットが不要
「Postpaid」と比較して料金設定が低め
使うデータ量やプランを柔軟に選択できる
プリペイドのデメリット
毎月のチャージやかプランの追加が必要になる
有効期限が切れた状態で放置するとSIMが無効になる
短期留学をする場合には契約期間に縛りがないプリペイド一択です!
なお、チャージはキャリアのショップのほか、アプリを利用してクレジットカードやコンビニで購入したトップアップチケットでも行えます。
ポストペイドプランの特徴
「Postpaid」は日本国内の携帯キャリアの契約と同様に、月ごとに決められた料金を払う後払い方式の利用方法です。
契約期間に縛りがあり契約時にデポジットが必要ですが、対応機種を持っている場合はeSIMも可能で、スマホ本体が手に入るプランも提供しています。
Postpaidのメリット
スマホ本体を手に入れることができる
毎月のトップアップ作業が不要
eSIMが使える
Postpaidのデメリット
契約期間に縛りがある
デポジットを納める必要がある
おすすめの選び方
マレーシアには「Maxis」、「Celcomdigi」、「 U mobile」、「Unifi」、「Yes」といったキャリアがあります。
どのキャリアにも共通することですが、ポストペイドプランは契約期間に縛りがあることや、帰国と解約が重なった際にデポジットの払い戻し口座をどうするのかといった問題があるため、プリペイドプランの方が気軽に使えます。
なお、以下は各キャリアの月払いのプリペイドプランの一覧です。
キャリア | プラン | 金額 | 通信量 | Hotspot |
---|---|---|---|---|
Hotlink | Unlimited Internet 12Mbps | RM50 | 無制限 | 制限なし |
Unlimited Internet 6Mbps | RM40 | 無制限 | 制限なし | |
Pantas | RM60 | 100GB | 制限なし | |
Pantas | RM35 | 60GB | 制限なし | |
Pantas | RM25 | 40GB | 制限なし | |
CelcomDIgi | Unlimited 5G | RM25 | 無制限 | 3GB |
Unlimited 5G | RM39 | 無制限 | 15GB | |
High-speed 5G | RM25 | 40GB | 30GB | |
High-speed 5G | RM39 | 85GB | 30GB | |
U mobile | U prepaid 25 | RM25 | 無制限 | ー |
U prepaid 35 | RM35 | 無制限 | 3GB | |
U prepaid 40 | RM40 | 無制限 | 制限なし | |
U prepaid 50 | RM50 | 無制限 | 制限なし | |
Unifi | UNI5G WOW 25 | RM25 | 30GB | 条件付 |
UNI5G WOW 35 | RM35 | 無制限 | 制限なし | |
Yes | Yes Prepaid FT5G 20 | RM20 | 50GB | 条件付 |
FT5G Unlimited | RM30 | 無制限 | 12GB |
表を見ると、同価格帯だと同じような内容にも見えるのですが、細かい条件はそれぞれ異なります。
そのため、プランを選ぶ際はテザリングの有無や通信速度の制限、付加サービスなども確認しておくことをおすすめします。
なお、以下は携帯キャリアを選ぶ際に考えておくべきポイントと、対応するおすすめのキャリアやプリペイドのプランをまとめたものになります。
ぜひ参考にしてください。
項目 | おすすめ |
---|---|
通信エリアの幅広さ | CelcomdigiまたはMaxis(hotlink) |
データ通信量の多さ | Unlimited プラン |
通信速度 | 5G対応プラン |
SIMの有効期限 | Maxis(Hotlink)のPantasプラン、Unifi、 U mobile MVNO(ONE XOX、Tune talk) |
次に、それぞれの項目の詳細について解説します。
通信エリアについて
基本的にどのキャリアもクアラルンプールをはじめとする都市部では、広いエリアで5G通信を提供しています。
記事後半のキャリア別の詳細でも解説していますが、通信エリアについてはCelcomDigiがもっとも広い範囲をカバーしています。
そのため都市部以外、特にボルネオ島側に滞在する場合はCelcomDigi、CelcomDIgiで提供されているプランで気に入ったものがない場合はMaxis(hotlink)のプランを選ぶと良いでしょう。
データ通信量について
基本的に、データ通信の量とプランの料金は比例しており、どのキャリアでも通信量無制限のプランは提供しています。
ただ、詳細をよく見ると、通信速度や時間帯による通信速度制限などに違いがあります。
そのため、データ通信無制限のプランを探している人は、料金だけでなく制限事項、付帯サービスなども検討する必要があります。
テザリングも無制限で使えるプランとしては、Maxis(hotlink)のUnlimited、またはクアラルンプール周辺が生活圏の場合はU mobileのU Prepaid 40等があります。
通信速度について
クアラルンプールのような都市部ではどのキャリアも広範囲で5Gが使えるのですが、プランによって6Mbpsであったり、100Mbpsであったり、一定のデータ量を使い切った後も通信はできるものの1Mbpsになってしまうものなどさまざまです。
基本的にキャリアのプランは5Gが提供されているのですが、5Gが適用される時間帯やデータ量といった条件をチェックしておくと良いでしょう。
SIMの有効期限について
プリペイドプランで必要になる毎月のトップアップ作業が面倒だという人は、SIMの有効期限が長めのプランを選ぶのもひとつの方法です。
キャリアのプリペイドプランでSIMの期限が長いものは、有効期限が90日のUnifiやhotlinkのpantasプランの365days pass、最長1年分のトップアップができるU mobileになります。
また、MVNOでも良い場合、ONEXOXの最長36ヶ月有効なプランや、Tune Talkの1年間有効なプランなども視野に入ります。
注:各キャリアではPakej RAHMAH Prabayar Siswaという180日間有効なプランを提供していますがこちらのプランはマレーシア人学生が対象です。
各キャリアの詳細
ここからは各キャリアについて解説します。
じっくりとキャリアを比較して自分に合ったプランを探したいといった人は、詳細も開いて検討してみてください。
Maxis(Hotlink)について
Maxisは2022年のマレーシアの携帯キャリア市場において27.5%と、大きなシェアを誇る通信キャリアです。
参考:Market share of mobile subscribers in Malaysia in 2022
マレーシア国内での通信エリアの幅広さはもちろん、ローミングプランではPassを購入することで日本を含む様々な国で利用できます。
テザリングを含むデータが無制限で使えたり、365日間SIMが有効になるプランなどユーザーの立場に立ったプランがあることが特徴です。
なお、Maxis(Hotlink)の通信エリアやプランなどの詳細は以下をクリックすると表示されるので、興味がある人はお役立てください。
Maxisの通信エリアとスピード
Maxisは広い範囲において5Gでの通信をカバーしており、マレー半島の都市部や幹線道路近辺だけでなく、ボルネオ島の幹線道路沿いや都市部でも通信可能です。
また、提供されている通信スピードについてはクアラルンプールや都市部では多くのエリアで80mbps以上を記録しています。
Maxis(Hotlink)のプリペイドプラン
Maxisのプリペイドプランは「Hotlink」というブランドで展開されています。
どのプランを選ぶ際もまずはSIMを購入し、通信速度や通信量の目的に合ったPass(プラン)を追加して使う形になります。
購入したPassの期限は1日〜30日となっており、Passの期限が切れる前に新たににPassを購入しないと、SIMが無効になります。
以下、Hotlinkのプリペイドプランをいくつか紹介します。
Unlimited Pass
Hotlink Prepaid Unlimitedプランには、無制限の音声通話とデータ通信やSMSが含まれています。
データ量無制限のプランは各キャリア提供していますが、このプランの特徴は(hotspot)テザリングが無制限で使える点です。
通信速度はプランによって6Mbpsまたは12Mbpsのいずれかになりますが、夜8時〜朝8時までは5Gネットワークで速度制限なく使うこともできます。
ただし、Fair Usage Policyにより100GBまたは20GBの通信量に達するとパスの有効期限が切れるまで通信速度は512kbpsになるという制限もあります。
Pantas Pass
Pantasプランにも音声通話とデータ通信、SMSが含まれています。
データ量に制限があるかわりにUnlimitedプランよりも安いプランもあるので、通信量があまり多くない人におすすめです。
なお、Pantasプランでは「365days」パスを購入すると毎月のチャージをせずにSIMを1年間有効にできるので面倒な人は利用しても良いかもしれません。(Hotlink Q&A:Hotlink Pantas – Internet, 365 days Active Period Pass & IDD passes)
Hotlinkのポストペイドプラン
Hotlinkでは後払い方式のポストペイドプランも提供しています。
月額が高いプランほどプリペイドよりも割安で、シンガポールやタイ、インドネシアなど周辺国におけるローミングも含まれているプランもあります。
契約時のデポジットや、解約と帰国が重なった際に返金時の銀行口座はどうするのかといった問題は発生しますが、スマホ本体を手に入れることもできるので、契約事項を確認の上検討してみても良いかもしれません。
Maxisのポストペイドプラン
Maxisでは、Hotlinkだけではなく「Maxis」としてもポストペイドプランを提供しています。
Maxisのポストペイドプランは、データ通信量が1200GB /月などデータ容量が大きなプランが中心です。
デポジットが必要で契約期間にも縛りがありますが、スマホを手にいれることもできるので契約におけるルールを確認した上で利用してみても良いかもしれません。
また、MaxisはプランなしにiPhoneを購入することもできるので、興味がある人はこちらから確認してみてください。
なお、MaxisのSIMはオンライン、空港、コンビニなどでも手に入りますが、Visit our Maxis Storesからはショップを検索することができるのでショップに行きたい人はお役立てください。
CelcomDigiについて
Celcomはマレーシアで最も古くからある通信キャリアですが、2022年に「Digi」と合併し、「CelcomDigi」が設立されました。
幅広い通信エリアを提供していることが特徴で、Tune talkやONEXOXといった多くのMVNOにもCelcomの回線を提供しています。
高速通信を謳ったプランも扱っており、通信範囲の広さと併せて総合的なバランスが良いキャリアと言えるでしょう。
なお、CelcomDIgiの通信エリアやプランなどの詳細は以下をクリックすると表示されます。もっと細かいところまで知りたいという人はぜひお役立てください。
CelcomDigiの通信エリアとスピード
CelcomDigiは通信カバーエリアが充実しているキャリアです。
大手キャリアの場合マレー半島では通信カバーエリアにそれほど差がないのですが、ボルネオ島側ではMaxisと比較しても、より広いエリアをカバーしています。
また、通信速度についてもMaxis同様に、市街地や幹線道路沿いでは80Mbps以上の地点が多く見受けられます。
CelcomDigiのプリペイドプラン
CelcomDigiのプリペイドプランも他のキャリアと同様、スターターSIMを手に入れPassと呼ばれるプランを追加して使います。
以下、プランとPassについて紹介します
Unlimited 5G
Unlimited 5Gは100Mbpsの高速通信ではデータ量に制限があるものの、1Mbps~3Mbpsの速度では通信量無制限で使うことができるプランで、音声通話やSMSも含まれています。
テザリングのデータ量に制限があるため、PCやタブレットを繋ぐ事が多い人はHotlinkのUnlimited、または同じCelcomDigiであればテザリング可能なデータ量が多いHigh-Speed 5Gの方が使いやすそう。
一方、速度にこだわりもなくテザリングもいらないけれども、データ量を気にせずに使いたという人はこちらのプランがおすすめです。
High-Speed 5G
High-Speed5Gは高速で通信できるデータ量が多く、音声通話やSMSも含まれるプランです。
25リンギットのPassの方はHotlinkのPantasにも同じようなプランがあるため、毎月使うデータ量が40GB程度の人は悩みどころですが、Passは毎回違うものを購入できるので使いそうなプランが多いキャリアを選択すると良いかもしれませんね。
CelcomDigiのポストペイドプラン
CelcomDigi postpaidでは、データ量が60GBから無制限のものまで多くのプランが提供されています。
データ通信量が多めのプランが中心で、上位のプランになると500Mbpsという通信速度も可能です。
こういったプランは家族での通信のシェアやローミングの割引、最新のiPhoneの購入ができるなどポストペイドならではといった付加価値が付けられています。
契約時にはデポジットが必要で期間にも縛りがあるのですが、興味がある人はこちらから条件を確認してみても良いかもしれません。
なお、CelcomDigiのSIMはコンビニや空港でも手に入りますが、ショップに行きたい場合は公式サイトのStore Finderで探せます。
U mobileについて
2007年から2009年までNTTドコモも出資していた「Umobile」は比較的新しい携帯キャリアです。
「Maxis」や「CelcomDigi」に比べるとカバーエリアが劣るのですが、ポストペイドでは海外ローミングつきのプランや、プリペイドではテザリングもデータ量無制限で使えるプランなども提供しています。
段階な作業が必要ですが、SIMを1年間有効にすることもできるので、MVNO以外で長期間有効にできるSIMを探している人は検討してみても良いでしょう。
なお、U mobileの通信エリアやプランなどの詳細に興味がある人は以下をクリックすると確認することができるので、ぜひお役立てください。
U mobileの通信エリアとスピード
U mobileの通信エリアは、ボルネオ島内にて「CelcomDigi」や「Maxis」に劣りますが、マレー半島側では都市部や幹線道路を中心に広くカバーしています。
通信規格もマレー半島の都市部では5Gが中心となっており、通信範囲内であればストレスなく使えそうです。
通信速度はクアラルンプールや都市部を中心に80Mbs以上となっています。
U mobileのプリペイドプラン
U mobileのプリペイドは他のキャリアと同様、スターターパックを購入し、プランの選択、またはデータをトップアップして使います。
テザリングも含む通信量に制限のないプランがあり、Hotlinkで提供されている同価格のプランよりも低価格、またはより早い通信速度設定になっています。
そのためクアラルンプールなどの都市部が生活圏で、PCやタブレットをテザリングよく繋ぐ人にとっては選択肢のひとつになります。
U mobileのポストペイドプラン
U mobileのポストペイドプランは、ローミングが含まれるプランが提供されています。マレーシア国外に頻繁に行く人にとっては魅力的なのではないでしょうか。
ポストペイドプランでは、iPohneを含む携帯本体も手にいれることができるので気になる人は検討してみても良いかもしれません。
なおU mobile も他のキャリアと同様ポストペイドは、契約時のデポジットなどが必要になるので、契約前に規約を読んでおくことをおすすめします。
なお、SIMは空港やコンビニ、公式サイトなどで購入することができますが、ショップに行きたい場合は U mobile公式サイトの店舗検索をご利用ください。
Unifiについて
Unifiは、マレーシアでは後発に当たる携帯キャリアです。
プラン自体を見ると、なんというか、全体的に地味でこれといった特徴がないのですが、年々OPENSIGNALにおける評価も上がってきており、さすがマレーシア国内最大級の政府系企業である「テレコムマレーシア」の傘下にある通信キャリアという印象です。
MaxisやCelcomDigiと比べると通信エリアは劣りますが、生活圏が通信エリア内である場合には速度制限なしで使い放題といったプランもあるので検討する価値はあります。
なお、Unifiの通信エリアやプランなどの詳細は以下をクリックすると表示されるので、興味がある人は参考にしてください。
Unifiの通信エリアとスピード
Unifiの通信エリアは、ボルネオ島はかなり厳しい状況ですが、マレー半島側では都市部を中心に広いエリアで5G通信をカバーしています。
通信スピードについても、クアラルンプールを中心に80Mbps以上という結果になっています。
Unifiのプリペイドプラン
Unifiのプリペイドプランも他の通信キャリアと同様に、SIMを購入しプランを追加する方式で音声通話・データ・SMSを使う事ができます。
提供されているプランはそれほど多くはありませんが、終日速度や通信量の制限なしにデータ通信が使えるUNI5G WOW 35はお得感があります。
ただこのプランの場合、通信量が60GBを超えた時点で速度制限がかかるので、CelcomdigiのUnlimited39でも良いかもしれません。
なおUnifiでは、SMSなどを含む何かしらの通信があればSIMを90日維持できるので、SIMを長期間維持したい人は検討してみても良いかもしれません。
Unifiのポストペイドプラン
Unifiのポストペイドプランはプリペイドプランと比較して全体的に料金が高めですが、Galaxyなどの機種を手にいれることもできます。
他のポストペイドプラン同様に家族でシェアできるプランもあるので、OPEN SIGNALで評価が高いキャリアに興味がある人は検討してみても良いかもしれません
Yesについて
Yesは大手複合企業であるYTLコーポレーション傘下のモバイルネットワークオペレータで、独自の通信インフラを所有・運営しています
Yesは多方面でビジネスを展開しているコングロマリットの一員らしく、eSIMが使えるプリペイド、縛り期間のないポストペイドのほか、クラウドゲーミングの割引利用など他のキャリアとは少し違ったサービスを提供しています。
Yesの通信エリアやプランなどについては以下を開くと読むことができます。もっと細かいところまで知りたいという人はぜひお役立てください。
Yesの通信エリアとスピード
Yesの通信エリアは、CelcomやDigiなどと比較すると劣っていますがマレー半島の都市部では広いエリアで5Gでの通信をカバーしています。
通信速度については、クアラルンプールを中心に80Mbps以上という結果なので、通信がカバーされているエリアについては普通に使えるといったところでしょうか。
Yesのプリペイドプラン
Yesのプリペイドプランも他のキャリア同様、SIMにプランを追加して使う方式で、音声通話やSMSも含まれています。
なお、MaxisやDigiなどではeSIMが使えるのはポストペイドプランのみですが、YesはプリペイドプランでもeSIMを選択できます。
対応機種はこちらで確認できるのでeSIMを使いたい人は確認してみてください。
Yesのポストペイドプラン
Yesは、ポストペイドであっても契約期間の縛りがないプランを提供しています。
縛りがあるプランと比較すると月額料金が高めになりますが、携帯本体が欲しい人は利用しやすいポストペイドプランと言えるでしょう。
そのほかのサービス
ゲームをやらない人にとっては「?」な話なのですが、YesのユーザーはGeForce NOWを割引価格で使えます。
そのため、マレーシアにゲームPCを持っていくかどうか悩んでいるような人にとっては魅了的に感じるサービスかもしれませんね。
Yesのユーザーではなくても通常料金で使うことはできるので、とりあえず1日だけ試すというのもありかも知れません。
なお、YesのSIMはオンラインやmyNEWS(コンビニ)、空港などで手に入れることができます。
ショップに行ってみたい人はこちらで扱っている店舗を探すことができるので、利用してみてください。
MVNO
マレーシアではここまでに紹介したキャリアだけでなく、MVNOも存在します。
MVNOはショップが少なくSIMが手に入れづらい、建物の中など場合によっては電波が入りづらい、4G /5Gの高速通信を売りにしているプランが少ないといったデメリットがあります。
ただ、データ量に制限があるプランの場合、キャリアよりもMVNOのプランの方が料金が安い傾向にあり、スターターSIMが無料であったり、SIMの有効期限がプリペイドで36ヶ月有効なものなど多彩なプランが提供されています。
以下代表的なものを紹介します。
Tune Talk
Tune TalkはCelcomの回線を利用しており、SIMはオンラインのほか、myNEWS(コンビニ)や提携しているショップ、空港など様々な場所で手に入ります。
プリペイドで
空港でも購入可能で、マレーシア国内における通信SIMだけでなくシンガポールやタイなどの周辺国や日本、オーストラリア中国などをカバーするものまで様々なSIMを取り扱っているので、旅行者にとっても使いやすいかもしれません。
ONE XOX
ONE XOXは、FintechやEコマース関連分野も手掛けるマレーシアの通信/テクノロジー系企業によるMVNOで、Celcomの回線を利用しています。
eSIMを選択することもできるので、生活圏の通信エリアやスピードに問題なければ使いやすいかもしれません。
HelloSIM
HelloSIMはマレーシアに拠点を置く金融系企業であるマーチャントレードアジアの子会社によるMVNOです。
回線はセルコムを使用しており、
提供しているプランはそれほど多くはないのですが、4G/5Gでデータ通信量が無制限のものがあるのでお得感がありますね。
redONE
redONEはセルコムの回線を利用しているMVNOです。
プリペイドだけでなくポストペイドも提供しており、携帯本体が手に入るプランもあります。
ローミングも安く、扱っているショップも探しやすいというメリットもあるので検討してみても良いかもしれません。
なお、SIMの入手ができる場所はこちらから探すことができます。
Mcalls
Mcallsでは、セルコムの回線を利用しています。
プランの料金はそれほど安いというわけではないのですが、ローミングプランも提供しており、日本への一時帰国の際などにも使えそうです。
Ansar Mobile
Ansar Mobileは旅行者向けのSIMも取り扱っておらず、FAQでは基本的にMyKadを持っているマレーシア人のみが対象としていますが、ワークパーミットや学生IDを所持している場合はSIMを注文できるようです。
Ansar mobileには1年間有効なプランがあり、
データ通信無制限で使えるプランも多く提供しており、Celcom以外のMVNOを使いたい人にはおすすめです。
携帯本体について
もしマレーシアで新しく携帯を手に入れたい場合は、携帯キャリアからだけでなく、店舗、オンラインショップなどで購入可能です。
Mid Valley Megamallのような大きめのショッピングセンターにはSonyやサムソンが店舗を構えていますが、Bukit BintangのPlaza Low YatにはHUAWEIやOppoなどを含む多くのスマホメーカーが集まっているので色々比べてみたい人にはおすすめです。
また、iPhoneなどのアップル社製品は直営店であるApple The Exchange TRXやプレミアムリセラーのmachines、Switch、ITWorld等で購入できます。
LazadaやShopeeといったECサイトで購入する場合は各ブランドのオフィシャルストアを利用すると良いでしょう。
マレーシアのスマホはシャッター音がしないから、写真をたくさん撮りたい人はスマホ本体を現地で調達してみるのもアリかも。
日本で使っていた電話番号をキープしておきたい場合
マレーシア渡航後は、基本的にマレーシアの携帯キャリアを利用することになるので、日本で使っていた電話番号は必要なくなります。
ただ、今まで使っていた電話番号をキープしておきたい人は、出国前にMNPで格安SIMに乗り換えておいても良いかもしれません。
格安SIMによっては一定期間利用しないと自動的に解約されるものがあるのですが、HISモバイルではそのようなことはありません。
また、国際ローミングや国際電話のオプションを設定をすることで、海外にいても電話やSMSの送受信が可能です(SMSの受信は無料)。
月額の費用はかかからず利用上限額も設定できるのでるので、
日本国内でeSIMを手に入れておくのもおすすめ
慣れない国で、しかも英語に自信がない場合スムーズに契約や開通手続きを進めることが難しい場合があります。
わからないことをネットで調べながら進めるにしても、何らかの通信手段が必要になります。
日本のキャリアの海外ローミングを利用しても良いのですが、ドコモを例にすると1週間で5千円以上ととても割高です。
そのため、1週間〜1ヶ月程度の生活が落ち着くまでの期間、マレーシアで使うことができるSIMを日本出国前に用意しておいても良いかもしれません。
以下は、日本国内で購入できチャットや電話によるサポートも受けられる「eSIM」のプランになります。
「eSIM」はQRコードを読み込むだけで使うことができ、主回線もそのまま使うことができるので対象の機種を持っている人ぜひ活用してください。
*利用可能期間超過後も低速で使い放題
ちなみに、eSIMはiPhoneだとXR以降の機種のほか、XperiaやAQUOSなどでも利用できます。
eSIMの対応機種の詳細についてはeSIM対応機種の確認方法で詳細を確認できます。
また、Glocal SIMのサイトでも対応機種やSIMロックの解除、設定方法等の詳細が説明されているのでこちらも併せてご活用ください。
まとめ
マレーシアの携帯プランは、それぞれ特徴があり選ぶのは大変ですよね。
ただ、全般的に日本と比較してとても安く使えるので、CelcomDigiやHotlinkを基本にUnifiやYes、MVNOなどもサブのキャリアとして組み合わせて使っても良いかもしれませんね。
(マレーシアではプリペイドSIMは5枚まで所有できます:Is there a limit to the number of prepaid SIM card a user can purchase?)
この記事がマレーシアで携帯キャリアを探す参考になると幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。