この記事は、
海外留学には何を持っていけばいいんだろう?
といった疑問に答えます。
この記事では一般的な留学で必要な持ち物リストだけでなく、留学先の国に持っていけないものや航空輸送における制限、荷造りをする際の注意点などについても解説しています。
持ち物リストはチェックしながら使えるようになっているので、海外に留学する人はぜひお役立てください。
この記事でわかること
海外留学に持っていくべきもの
海外に持っていけない物と注意が必要な物
荷造りをする時に気を付ける事
この記事がおすすめの人
海外に留学する人
留学先に何を持っていけば良いかわからない人
海外留学の持ち物リスト
海外留学の場合、飛行機の荷物制限や自分で荷物を運ばなくてはならないといった制約があるため、持っていける荷物の量が限られます。
そのため、留学先に持っていくのは現地で手に入りづらいものや貴重品、日常的に使っている身の回り品を中心とし、現地調達ができるものは現地で揃えるようにする必要があります。
以下は、一般的な留学生が渡航時に必要な持ち物の一覧です。
リストは上から順に貴重品、基本の荷物、荷物に余裕があれば持っていくと便利なもの、人によっては必要なものの4タイプに分けてありますので、荷物の容量を調整しながら揃えていってください。
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貴重品
パスポート
紛失に備えてスクショを保管。セキュリティ対策としてスキミング防止パスポートケースもおすすめ。
ビザ関係書類・ビザ
入学許可証(LOA,LOO)など留学生として入国する際に必要な書類。紛失に備えてPDFやスクショを保管。
大学に提出する書類
学費の支払い証明など大学から指定されている書類がある場合。スクショやPDFなどもとっておく。
航空券(eチケットなど)
便名や日時をしっかり確認しておく。
出入国の電子申請
電子方式の入国カードを採用している国に留学する人は事前に申請しておく。紙に記入する方式の入国カードの国に留学する場合は手荷物にボールペンを入れておこう。
現地の携帯を契約するまでの繋ぎ用SIM。契約手続き等などがスムーズにいかない場合に備えて日本から持参しておくのが無難。
物理SIMはAmazon、eSIMは1日単位で申し込めるSkySimがおすすめ。
iPhoneなどSIMの入れ替えにピンが必要な機種は必須。キーホルダー型のものが持ち運びやすい。
SIMフリーのスマホ
海外で携帯を使うためにはSIMフリーのスマホが必要。2021年9月以前に購入したスマホはSIMロックの解除が必要。
クレジットカード
VISAとMastesr Cardの2種類あれば普段の支払いで困ることはない。利用枠が大きい家族カードや海外旅行保険が充実したカードも活用しよう。PINコード(暗証番号)も確認しておこう。
デビットカード
デビットカードは為替レートの上乗せがないWiseがおすすめ。買い物はもちろん現地ATMで通貨の引き出しや海外送金も可能。
現地のお金
基本的に支払いはカードで行う。万が一のことを考え2〜3日過ごせる程度の現地通貨を国内で両替して持っていく。
滞在先の住所
入国カードなど、渡航前後は住所を記入する機会が多いのでわかるようにしておく。
基本の荷物
スマホの充電器
スマホの充電は変圧器不要。
日本から持っていくPCやスマホなどの充電用にいくつか持っていく。世界中で使えるユニバーサルタイプのプラグもおすすめ。
モバイルバッテリー
飛行機では機内持ち込みのみ可能。160Whを超えるものは不可。専用ケースなどに入れてショート防止対策をしておこう。
パソコン
大学推奨のスペックがある場合は条件を満たすもの。ノートPCは基本的に変圧器なしでOK。現地購入の場合は日本語キーボードではない。飛行機は機内持ち込み荷物にする(アダプターは預け荷物可能)。毎日大学に持っていくのでSurfaceやMacbook airのような軽量なものがおすすめ。
一人部屋ではない人はオンラインで講義を受ける際に必須。Bluetooth 5以上で電池の持ちが良いワイヤレスタイプが使いやすい。
洗面用具
当面使う分のみにする。荷物の重さが抑えられるトラベルサイズのものがおすすめ。
衣類
渡航先の気候や環境に影響されるので、基本的に現地調達。昼間着る服3〜4日分、部屋着2セット、パーカーなど羽織れるもの程度にとどめておく。洗濯事情を考慮して、洗濯機+乾燥機に耐えられるような服を選ぶ。靴下も忘れずに。
下着・水着
特に女子の場合、欧米の下着は体型に合いづらい。同様に水着も日本の物の方が体型に合う。サニタリーショーツも手に入りづらいので必要な人は多めに持っていく。
スリッパ・サンダル
屋内で靴を脱がない国に行く場合はスリッパを持参。シャワーが供用の大規模な寮では、水が抜けるサンダルが便利。
靴
靴はかさばるので余裕があれば持っていく。現地調達も可能。
歯ブラシ
アメリカなどでは歯ブラシのヘッド部分が大きめなので、気になる人は多めに持っていくと良い。
着いたその日から使うものなので日本から持参することをおすすめ。渡航先の電圧に対応できるものを選ぶ。
文房具
日本の文房具は安くて高品質。海外のものはペン先のガタ付きなど地味にストレス。シャープペンシル、ボールペン、文具ハサミもあると便利。
カミソリ・髭剃り
毎日使う人は持参すると着いてすぐに探す手間が省ける。
櫛・ブラシ
使う人は持っていく。
使い捨てマスク
飛行機の機内の乾燥対策として使える。風邪をひいた時にも。
ポリ袋
何枚か持っていくと何かと便利。
ポケットティッシュ
水に流せるものがおすすめ。
生理用品
かさばるので1〜2日分のみ、念のために持って行っても良い。
日本の折りたたみ傘は軽くて品質が良い。できるだけ軽量なものがおすすめ。機内持ち込み可能。
タオル
タオルはかさばるので薄手のバスタオル1〜2枚、フェイスタオル2〜3枚程度。足りない分は現地で調達。
通学用のカバン
ノートPCなど重いものを毎日入れることになるのでできるだけ丈夫なもの。両手が使えるバックパックがおすすめ。
普段使っている化粧品など
化粧水や化粧品など普段使っているもの。ビューラーなどは現地で骨格に合うものを見つけるのは難しい。
オーストラリアやフランス等はレジ袋禁止なので必須。軽くてコンパクトなものがおすすめ。
洗濯物用の袋
ついたその日から洗濯物は出るので大きめのビニール袋があると便利。
あると便利
使い捨てカイロ
海外では手に入りづらい。マレーシアなど南国でも冷房が効きすぎていることがあるので愛用者は必須。かさばるので繰り返し使えるタイプのものカイロもおすすめ。
浴衣
学内や地域の交流イベントなどで活躍することがある。
耳かき
耳掃除は綿棒が一般的なので耳かき派の人は持参。
裁縫道具
100均で売っているような小さなセットがあると便利。
サングラス
日本人の顔の形状にあったもの見つけづらいので使う人は持参がおすすめ。
食品
お米派の人はふりかけなどを持っていくと良い。ただし食品は国によって肉が入っているものがダメだったり持ち込める量に制限があるので注意が必要。
機内グッズ
着圧ソックスやネックピロー、アイマスク、耳栓、LCC利用の人は携帯ブランケット等。特に長距離フライトの人は準備しておくと良い。
クリアファイル
到着後すぐは大学等から書類をもらうことが多い。何枚かあると便利。
体温計
国によっては摂氏ではなく華氏。紛らわしいのが嫌な人は持参。
ピンチハンガー
乾燥機に下着などを入れたくない人は持っていこう。
海外のトイレにはウォシュレットはない。必要な人は携帯用のものを持参。
タブレット
PCの代用にする場合はキーボードをつけられるものがおすすめ。
人によっては必要
メガネ
メガネを使う人は予備のメガネもあると安心。
コンタクトレンズ
コンタクトレンズの購入に処方箋が必要なアメリカにいく人は多めに持っていく。マレーシアやイギリス、オーストラリアなどでは処方箋なしで購入できるので当面使う分。
常備薬
下痢止め、風邪薬、胃腸薬等使い慣れているもの。渡航先の国で禁止されている成分が入っていないか確認。
処方薬・英文の薬剤情報提供書または薬剤(携行)証明書
処方薬については英文の薬剤情報提供書や薬剤証明書も持参。現地の病院に行く際や入国時のトラブル防止になる。
海外旅行保険の証書
海外旅行保険に入っている場合は保険証書。規約や緊急時の電話番号を確認しておこう。
持っていけないもの・注意が必要な物
ここまでは留学先に持っていく物について解説しましたが、荷物を揃えるにあたっては持っていきたいものがそもそも飛行機に乗せられるか、渡航先の国に持ち込めるかという点も考慮しなくてはなりません。
飛行機の荷物搭載ルール
危険物と凶器になりうるものは飛行機の荷物制限の対象です。
荷物制限には以下の3つのタイプがあり、以下はそれぞれの例になります。
預入/機内持込み不可
瞬間冷却剤、接着剤、バルサン、酸素スプレー、発熱材付き弁当、電池一体型ヘアアイロン等
預入可/機内持込み不可
ハサミ、カッターナイフ、ドライバーなど凶器になりうるもの
預入不可/機内持込み可
モバイルバッテリー、ワイヤレスイヤホンと充電ケース、水銀温度計など
留学するにあたって、飛行機に搭載できないようなものを持っていこうとする人は稀だと思いますが、モバイルバッテリーなど預入荷物か手荷物かの判別が難しいものがあるので、荷造りの際には注意が必要です。
この辺りのルールはとても細かいので、迷ったときは国土交通省の機内持込・お預け手荷物における危険物についてを確認しながら荷造りをするようにしましょう。
ルールが紛らわしいもの
なお、荷物の中には同じものでもタイプによって扱いが変わるものや、持ち込んで良いのかどうか判別し難いものががあります。
以下は、よくある荷物のうち判別しづらいものの例になります。
モバイルバッテリー
預入手荷物不可・機内持込のみ可能
100Wh以下:個数制限なし
100 ~160Wh:2個まで
160Wh以上:預入・機内持込共に不可
電子機器
(ゲーム機やノートPC等)
電池が内臓されているものについては機内持ち込み・預入手荷物ともに可能。(電源を完全にOFFにする)
その他
傘、安全ピン、裁縫針、消毒用アルコールや除菌シートなどは機内持ち込み/預け入れ共に可能。
特にモバイルバッテリーについては持っていく人も多いと思うので、国土交通省の情報を確認しながら荷造りをしてください。
また、電池を取り外すことができないタイプのヘアアイロンは不慮の動作で高温になる可能性があるため航空機に載せられません。
そのためヘアアイロンを持っていきたい人は、以下の図を参考に航空搭載が可能かどうか確認しておきましょう。
渡航先の国で持ち込みに制限があるもの
基本的にこの記事の持ち物リストにあるような日常的に使うものについては問題ありませんが、薬や食品を持っていく場合は注意が必要です。
【食品】
米
日本人が持って行きがちな食品として米が挙げられますが、
イギリスやアメリカは大丈夫なのがややこしいところなのですが、各国の制限は植物防疫所でまとめたデータがあるので持っていきたい人は確認してみてください。
植物防疫所:諸外国に植物等を輸出する場合の検疫条件一覧(早見表):携帯品編
肉製品・乳製品
調理済みであっても制限の対象になるので、レトルトのカレーや牛丼の具などを持って行かないように気をつけましょう。
なおこういったルールは国によってさまざまです。
以下のリンク先は各国のルールになるので、特に食品を持っていきたい人は確認するようにしてください。
【薬】
薬も国ごとに薬事法が異なるため確認が必要です。
特に処方薬を持ち込む場合は、英文の薬剤情報提供書または薬剤(携行)証明書を病院で取得し、どのような薬であるかがわかるようにしておく必要があります。
なお、厚生労働省の海外渡航先への医薬品の携帯による持ち込み・持ち出しの手続きについてでは、海外に薬を持ち出すにあたって必要な情報を発信しています。
国別のルールや参考URL等もページ下部のPDFファイルに含まれているので、詳しく調べたい人はぜひ活用してください。
また、各国から発表されている内容は以下になるので薬を持っていく人は目を通しておくと良いでしょう。
アメリカ:
イギリス:
Take medicine in or out of the UK
オーストラリア:
カナダ:
Bringing health products into Canada for personal use)
マレーシア:
荷造りをするときに気を付けること
サイズや重さ
そのため、航空会社の荷物についてのルールはスーツケースなどを購入する前に目を通しておく必要があります。
以下はJALとANAのものになりますが他の航空会社も同様に公式サイトに掲載されているので、自分が乗る航空会社の規則を確認しておくことをおすすめします。(コードシェア便は、原則航空券面上に記載されている許容量になります)
ありがちなのが重量オーバーで当日チェックインカウンターで追加料金を払う、またはスーツケースを開けて荷物を取り出すというケースです。
こういったことは、荷造りを終えたスーツケースの重さを量っておくことで防げます。
スーツケースの重さはラゲッジスケールを利用すると簡単に量れるので、持っていない人はこの機会に手に入れておくと良いでしょう。
なお、スーツケースの重さは帰国時にも量ることになるので、ラゲッジスケールは留学先にも持っていくと役立ちます。
また、預け入れるスーツケースにはスーツケースベルトやスーツケースカバーをつけておくと破損や防犯対策のほか目印にもなりおすすめです。
液体の機内持ち込み
機内に持ち込む荷物に液体が含まれる際は事前の準備が必要です。
具体的には、すべての液体は100ml以下の容器に入れ、縦横それぞれ20cm以下のジッパー付きの無色透明のビニール袋ひとつにまとめなければなりません。
なお、歯磨きや日焼け止め、ハンドクリームなども液体として見做されます。
ペットボトルの飲料も保安検査で没収になるので、制限エリアに入ってから購入するようにしましょう。
参考:国際線の客室内への液体物持込制限について(国土交通省)
ロストバゲージ対策
SITA(国際航空情報通信機構)のデータでは、2022年のロストバゲージは旅客1,000人あたり7.6個の割合で発生しており、これを成田空港にあてはめると1日あたり760個のロストバゲージが発生しているということになります。
決して低い割合とはいえないので、貴重品はもちろん、現地では手に入りづらいスマホの充電用の変換プラグやPCなどすぐに使うものについてはできるだけ手荷物に入れておくことをおすすめします。
スーツケースの写真も撮っておくと、ロストバゲージの時現地空港の係員に説明しやすいよ
自分で運べるかどうか
もし、家のドアを出た所から空港までの道中に階段などがあり自分で運べなさそうな場合は、空港宅配サービス等を利用してあらかじめ空港まで送っておいても良いでしょう。
なお、家族カード等でゴールドやプラチナのクレジットカードを持っている人は空港宅配サービスが無料、または片道500円程度で送ることができる場合があるので、カードに付帯している特典を確認してみると良いでしょう。
国内線の乗り継ぎがある人は注意
国内線を含めて一つの航空券として購入する場合は国際線扱いとなるため問題がないのですが、国内線と国際線の航空券を別々に購入してしまうと、国内線に乗る際の荷物は国内線のルールに従う必要があります。
もし、国内線と国際線の航空券を別々に買ってしまった場合は、自宅から空港までの配送サービスを利用して国際線に搭乗する空港宛に事前に発送しておくと良いでしょう。
まとめ
海外留学は長期に渡る滞在になるため、持っていく荷物が増えがちです。
基本的に、貴重品や日常使っているもの以外はできるだけ現地調達するようにするのが荷物の量を抑えるコツです。
また、スーツケースなどを含め、持っていくものはできるだけ軽いもので揃えることをおすすめします。
なお、複数のスーツケースは運ぶのが大変なだけでなく寮の部屋の中でも地味に邪魔です。
そのためスーツケースはなるべくひとつにまとめておくことをおすすめしますが、もし複数持っていく場合はたためるスーツケースなどを利用してスペースを確保できるようにしておくと良いでしょう。