この記事では、Wiseの詳細と、アカウントを開設してデビットカードを作る方法を解説します。
国内で生活しているとあまり意識しないのですが、留学などで海外送金をすると銀行に支払う手数料の高さに驚きます。
Wiseは独自の仕組みにより、ミッドレートによる両替と良心的な手数料で銀行よりも安く海外送金できます。
この記事では、国を越えた送金や資金移動が必要な人に向けて、Wiseの基本的な仕組みとアカウントの開設手順を解説します。
海外で現金の引き出しや支払いに使えるデビットカードを作る方法も紹介しているので、留学や移住、旅行などで渡航する予定がある人はぜひご活用ください。
この記事でわかること
Wiseの基本的な仕組み
Wiseでできること
Wiseアカウントの開設手順
デビットカードの作り方
この記事がおすすめの人
海外送金の手数料を節約したい人
有利なレートで両替したい人
海外で使えるデビットカードが欲しい人
留学する人
海外旅行に行く人
Wiseとは
Wiseは、通貨の両替や海外への送金が安く行えるサービスです。
世界160ヵ国40通貨に対応しており、デビットカードを取得すると海外ATMでの現金の引き出しや支払いも行えます。
Wiseの本社は英国にあり、2011年の設立以来順調に成長を続け現在の利用者数は1200万人を超えています。
年間の取扱額は約約1185億ポンド(22兆円)となっており、日本国内でも第一種および第二種資金移動業者として政府から登録・認可を受けている大規模なサービスとなっています。
参考:Wise 2024 Annual Report and Accounts
手数料が安く両替レートが良い
Wiseには数多くのメリットがあるのですが、特に両替レートの良さと手数料の安さは銀行と比較して際立っています。
為替手数料が上乗せされていないレート(ミッドレート)で両替できる
送金手数料が送金額の0.33%〜と低く設定されている
例として10,000円をアメリカドルに両替して送金してみると、Wiseでは相手が66ドル受け取れるのに対し、楽天銀行は56ドル、MUFGに至っては27ドルになってしまいます。
このような違いが出てしまうのは、基準になる両替レートはもちろんですが、銀行の送金手数料が高いことが理由に挙げられます。
銀行よりも安く送金できる理由
銀行は、海外送金をする際にSWIFTという世界中の銀行を繋ぐネットワークのようなものを利用します。
そして、日本国外への送金はいくつかの銀行を経由する形で行われます。
そうすると、経由した銀行に手数料を支払うことになり、結果的に手数料が高額になります。
一方、WiseはSWIFTを利用しない独自のシステムによる送金が基本です。
このような理由があることから、Wiseは銀行と比較すると大幅に安い手数料での海外送金を実現できています。
Wiseでできること
Wiseは送金取引が軸となるサービスですが、海外銀行口座情報の取得や、デビットカードを利用した現金の引き出し、支払いなども行えます。
以下にそれぞれの詳細を解説します。
国内外に安く、早く送金できる
送金はWiseの軸となるサービスで、国内外の銀行口座やWiseユーザーあてにお金を送れます。
送金手続きはアプリまたはWebサイトで行います。
銀行を経由して海外送金をした場合は数日かかることが普通なので、銀行よりも安い手数料で早く送金できるのは非常に優位性が高いと言えるでしょう。
デビットカードで支払いや現金の引き出しができる
Wiseのデビットカードは、海外での支払いやATMからの現金の引き出しに使えます。
現金を引き出す際のATM手数料も、1ヶ月あたり3万円未満または毎月2回までは無料です。
クレジットカードにはないメリット
海外での支払いはクレジットカードで良いのでは?と思う人もいるのかもしれませんが、Wiseにはクレジットカードにはないメリットがあります。
海外でクレジットカードを使うとカード会社が設定した為替レートで決済され、2%程度の海外事務手数料も上乗せされます。
Wiseの場合、支払いに使う通貨がチャージされていれば事務手数料は無料、Wise上で自動的に両替されて支払った場合でも手数料は0.6%〜です。
発行時に1,200円かかりますが値段以上の価値があると言えるでしょう。
バーチャルカードが持てる
Wiseでは、アプリ上のデジタルカードも提供しています。
デジタルカードは何度でも発行でき、カードの凍結や凍結の解除などもアプリから自分で行えます。
あまりピンとこない人もいるかもしれないのですが、はじめて使うショッピングサイトなどでは、セキュリティ面の懸念からカード番号の入力に躊躇することがあります。
そんな時にリアルタイムで凍結できるバーチャルカードを利用することは、セキュリティ対策としても有効になります。
海外の現地銀行の口座情報が持てる
Wiseでは世界40通貨の送金や通貨の保有ができるアカウントを日本語で開設できるだけでなく、
そのため、オーストラリアやカナダ、イギリスなどからSwiftを通さずに銀行口座宛の入金が行えます。
入金された現地通貨の日本円への両替はWise上でも行えるので、海外からの入金がある人は大幅に費用を節約できます。
Wiseアカウントの開設方法
アカウント開設の前に
Wiseはメールアドレスと電話番号があれば登録できるのですが、アカウントを利用するためには本人確認が必要です。
本人確認が必要になるのは登録後、初めてWiseを使うタイミングとなり、これは送金だけでなくデビットカードの注文も含まれます。
以降、アカウント開設からデビットカードの注文完了までの流れを解説していきますが、
Wiseアカウントの開設手順
アカウントの登録
まずはこちらから「アカウントを開設する」をタップします。
メールアドレスを入力して「続行」します。
確認メールが届くので、メールアドレスを認証します。
メールアドレスが認証されたら「続行」します。
法人ではない場合は「個人アカウント」を選びます。
居住地の確認があるので、住んでいる国を選び「続行」をタップします。
電話番号を入力し、「認証コードを送信する」をタップします
送られてきた認証コードを入力して「送信する」をタップします
Wiseのパスワードを作成して「続行」します。
次に、住所や名前などの個人情報を入力し、続行します。
職業を選択し、「確認して続行」します。
ここまでで一通りの登録は完了です。
デビットカードの注文と本人確認
Wiseの本人確認は、送金やデビットカードの注文など、初回にアカウントを利用する流れの中で行います。
この記事では海外での支払いに使えるデビットカードの注文をしつつ手続きを完了させていきます。
まずは「支払いや資金の受け取りをする」をタップします。
切り替わった画面にはこれから行う手順が表示されています。
このまま進めるので「続行」します
Wiseで利用する通貨を選択します。
なお、通貨は後から追加することができるので、とりあえずいくつか選んでおけば大丈夫です。
「Wiseデビットカードを取得する」をタップします。
Wiseではアプリ上のバーチャルカードも取得できますが、ここでは海外での支払いや現金引き出しにも使える実際のカードを注文していきます。
配送先の住所をローマ字で入力し、続行します
希望する発送方法を選び「続行」します。
カード名義の表記方法を「名+姓」または「姓+名」のいずれかから選択し続行します。
デビットカード利用時の暗証番号を設定します
注文内容を確認し「続行」をタップします。
次は、本人確認の手続きに移ります。
以下の画面では該当するものを選び「続行」します。
次に、身分証のアップローやとセルフィーが求められるので、指示に従い本人確認を終わらせます。
なお、本人確認時の手順は公式サイトで詳しく解説されているのでこちらを参考にすると良いでしょう。
本人確認には2〜3営業日かかりますが、終わるとWiseからメールが届くので次の手順に進んでください。
本人確認完了後の手続き
本人確認ができたら、Wiseにカードの発行手数料を入金し、デビットカードの注文を完了させます。
カードの注文を完了させるには、ホーム画面の「カード」から表示される画面で「カードを注文する」をタップすることで行います。
デビットカードの発行に必要なお金をまだチャージしていない場合は、手数料の支払いに必要な金額を入金する必要があります。
次の画面では入金する金額を入力し「続行」をタップします。(画面は2,000円になっていますが、カード注文に必要な1,200円の入金で大丈夫です)
銀行振込による入金を選んだ場合、振込先の口座情報が表示されます。
この口座あてに振り込むとWiseの自分のアカウントに入金され、カードの注文ができます。
振込みが終わったら「銀行振込が完了しました」をタップしておきましょう。
なお、入金手続きが不安な人は、以下の記事で詳細を解説しているのでお役立てください。
カードの有効化
カード発行手数料を支払うと、7〜10日程度でカードが送られてきます。
デビットカードと一緒にアクティベーションコードも同封されているので、忘れずに有効化しておいてください。
まとめ
Wiseは今までになかった金融サービスということで怪しげに感じる人もいるかもしれないのですが、各国のルールに従って事業を展開しています。
Wiseは、アカウント開設や維持の費用は不要で銀行よりも早く手軽に送金でき、海外で使えるデビットカードも取得できます。
海外に留学する際の学費の支払いや、海外にいる家族への生活費の送金、海外からの支払いの受け取り海外旅行など、国境を超えた活動をしている人は一度使うとその使い勝手の良さに感動することでしょう。
特に、移住や留学の際に現地の銀行口座を開設するまでの間の期間の支払いにはぜひ活用してください。
渡航後、現地の銀行口座を開設するまでの間、多額の現金を持ち歩く必要もなく、クレジットカードのような高額な手数料を取られることもなく決済できるというのは一昔前では考えられなかったことです。
この記事がWiseアカウント開設とデビットカードの取得に役立つと幸いです。
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